商業登記のオンライン申請について その1
商業登記のオンライン申請が始まってすでに2年半ほどの期間が経過しました。
私などは事務の合理化が大幅に進められるために、積極的に導入いたしましたが黎明期の頃はなかなか面白い経験をしました。
今では商業登記のオンライン申請はとりたてて珍しいことではないと思いますが、最初の頃はモノ珍しさもあるし、なによりも事例の集積がないので、ある1つの入力に対してどのように対応するかについても確固たるマニュアルなどは無かったのではないかと思われます。
言ってみれば、申請する側も手探りですし受ける側も手探りだった、そう言っても良いのではないかと思います。
自分の失敗は、
1,オンラインの申請書につける電子証明書に記載された住所と添付書類の委任状に記載された受任者としての私の住所とが食い違っていたこと、そして郵送で発送したその委任状が法務局に到着する前にそれを取り戻そうとして、悪戦苦闘したこと
2,1つの会社についてうっかりして重複する申請を出してしまい、そのうちの1個を取り下げたこと
この2つが大きなものでした。
その1 委任状住所の誤記入の件
オンライン申請が始まった当初は、通達の文章などを呼んでみても、まだ現物の経験がないためにちっとも実感が湧かず、「まあとりあえずやってみるか、何かあったら考えよう」というようなノリで始めたのは事実です。特に補正の関係が大変にややこしく、オンライン申請した登記を紙ベースで補正するような場合は、委任者から改めて補正用の委任状を1枚余計にもらわなければいけないということがありました。最初の頃はオンラインの申請ができるかできないかということの方が主要な問題点でして、その上補正があった場合にはどうすればよいのか、率直にいってよくわからないわけでした。ということは何か補正箇所があったときは、法務局に出向いて補正をすることの方が分かりやすいので、どうしても紙ベースの補正になってしまうわけです。オンライン申請などない時代は、補正をするのにも法務局に出向いて登記官の面前で補正を行えば、別途委任状を請求されるようなことはありませんでした。しかしオンライン申請になったときから、「補正にも委任状が必要」であるという、今までは考えられなかったやり方が、発生したわけです。
登記の関係書類をお客様に捺印していただく場合に、委任状という1番大事な書類を、「登記用と補正用に合計2枚ください」ということは最初の頃はとても言える雰囲気ではありませんでした。(今では、使用しなかった分は登記完了後にご返却します。という説明をして、お客様からお許しをもらっています。)ということはその当時、オンライン申請をする場合、補正の道は事実上閉ざされていることになるわけで、まずは補正を起こさないようにすることが最大の課題となりました。
ところが運悪く最初に申請をした事件では、登記申請書の住所は電子証明書に記載されている住所を記載したのですが、添付書類の委任状の私の住所が、電子証明書に記載されている住所と異なるものを今までの感覚で記載してしまったわけです。
そうすると申請書か委任状のどちらかの住所を修正しなければならないことになりますが、まだ最初のこともあるし、オンラインではどちらも難しそうです。「それならば、すでに書留郵便で発送した委任状をつかまえて、そこに書いてある私の住所を訂正して、再度郵送すればよい」という判断になりまして、郵便局に掛け合って別途に郵送した法務局あての書類を持ち帰って欲しい旨の依頼をしました。そういう次第で第1号のオンライン申請は、補正になるような書類が法務局に到着することもなく、当方の手元に戻り、委任状の不備を修正をした後法務局に持参して、登記は受理ということになりました。これなども最初の頃ですから、添付書類が到着するまでに1週間くらいかかりましたし、登録免許税もその時に、収入印紙をむき出しで(現在のように納付書に貼り付けて申請するわけでなく)持参して、受理してもらいました。
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