法務省のオンライン申請システムが、どうもおかしいぞ
法務省が推進するオンライン申請システムの利用者増を図るため、2007年4月1日からシステム利用による登記事項証明書の交付手数料が、大幅に引き下げられました。
登記事項証明書は本来1通千円かかりますが、オンライン申請システムを利用して交付申請をした場合、印紙代が700円・郵送による郵便料が無料という優遇措置が受けられます。登記事項証明書の枚数が10枚以内の場合、登記印紙が700円、変装の郵便切手費用が無料ですので、正味620円で登記事項証明書をいながらにして手にすることができるようになりました。
これは馬鹿になりません。大幅に登記事項証明書取得のコストが下がるために、このシステムを利用する人も大幅に増えました。
そして、利用者が大幅に増えたおかげで法務省オンライン申請システムも、未体験ゾーンに突入していくことになりました。
私たちは、仕事でこのシステムを利用していますので、トラブルが起こりますと商品に対する損害が発生することを避けるように努力しなければならないので、非常に心労がかさんできます。そしてその心労の度合いがあまりに大きくなりますと、心理的なストレスを避けるために、目の前の危険な事態から目をそむけようときてしまうことがあります。トラウマから逃げるように。
2007年4月2日から約2週間にわたるトラブルは、筆舌に尽くしがたいものでした。
商業登記の申請をする場合を例に考えてみますと
1、ログインできない
2、ログインできても、レスポンスが非常に悪く、のボタンを押しても次の画面に切り替わる前にタイムアウトしてしまう。
3、何度も何度も繰り返して、ようやく申請データが法務省のサーバに到達しても、その後の納付画面に進めずにタイムアウトする。
4、何度繰り返しても納付情報まで到達することができずに、登録免許税の納付ができず、最悪の場合登記申請の却下という事態に進展する。
などなど、それこそ思い出すのも嫌になるような状態が続きました。
オンライン申請システムが導入された当初、やはりレスポンスが悪く1案件の処理に相当な時間を要することがありましたが、それでも途中でタイムアウトするようなことはありませんでした。
おそらく、相当程度のアクセスがあり、システムの規模が追いついていないのではないかと推測されました。
後から聞いてみると、当初予定されていたアクセス数の100倍程度のアクセスが集中し、パンク状態に陥っていたということです。それなら接続できなくて当たり前、接続してもサーバのレスポンスが悪いのも当たり前、焦るだけ損ですよ。まさにその通りでした。
大手新聞も法務省のオンラインシステムがダウンしたこと大々的に報じるに至って、ようやく対策らしきものが打たれるようになりました。つまらない対策は除くとして、現在はログインもほぼ100%可能ですし、それほど問題なく稼働しているように思われます。
ところが、今日、オンラインにより登記事項証明書の交付申請を行ったのですが、朝の9時40分に法務省のサーバにデータが到達した旨の画面表示があってから、現地の法務局にデータが到達したのが午後2時30分過ぎというような妙な経験をしました。
途中で昼頃におかしいなと思い、現地の法務局に電話をかけて確認をしてみましたが、当方の送信したデータはまだ現地の法務局には到達していないとの回答でした。
きっと何かトラブルがあって途中でデータが消失してしまったのだろうと考えておりました。そこで法務局の担当者と話をして、改めて同じ申請データを送信することにしました。
実際には、再度データを送信するのではなく、もうやめてしまって、窓口に出頭して登記事項証明書の交付を受けました。
登記事項証明書を手にしてやれやれと思いながらパソコンを立ち上げますと、昼頃には未到達とされていた申請データが到達して、手数料納付しろと表示されています。
私が言いたいのは、納付情報表示されるまで5時間もかかるのは、また何か問題が起こっているではないかとうかがえるということです。
どうもなかなか難しいものだと思います。