12/19/2006

真正な登記名義の回復登記時の登記識別情報通知

登記識別情報通知は何通発行されるかについて改めて考えてみたいと思います。

何を今さらという声もありそうですが、ちょっと悩む事案がありましたので記録しておきます。



本来所有者は、甲さんであるが誤ってAさんに登記をしてしまった。その後甲さんは死亡した。

甲さんの相続人は2人いました。

今回、所有者をAさんと登記された不動産について、甲さんに、真正な登記名義の回復を原因とする所有権移転登記を行うことになりました。この場合権利者甲さんの地位を相続人が承継して権利者の相続人として登記を実行することになりますが、この場合、登記識別情報通知は一体何通発行されるのでしょうか。

もし1通のみ発行されるのであれば、権利者側の提出する委任状は1通で良いはずであるし、もし2通発行されるのであれば権利者側の提出する委任状は2通必要だということになります。

登記を申請して登記識別情報通知を受け取るときに、権利者からの委任状がない、もしくは登記申請時に提出した委任状にそのこと(登記識別情報通知を受け取る件)が記入がなされていない場合、登記識別情報通知は受け取れません。

この場合、もしその不動産が将来売却などにかかって、所有権移転登記をしなければならなくなった場合、受け取れなかった登記識別情報通知については、それがないものとして処理せざるを得ません。そしてその場合の責任の所在はどこにあるのかという問題になると、その時の登記の手続きをした司法書士が委任状を一部しか持ってこなかったために、一部の人にしか登記識別情報通知が為されないとした場合、司法書士に責任があるという論調が出てくるでしょう。
結果的に真正な登記名義回復の事例で、登記識別情報通知は1枚、完了証も1枚でした。
これなら委任状は1名分だけ用意すれば良かったことになります。


以上真正な登記名義の回復登記を、真実の所有者の相続人から申請する場合の登記識別情報通知の発行部数について書きました。

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