本年最後の更新になるかもしれません。
遺産分割協議書に添付した印鑑証明書を、不動産を相続した人の住所を称する書面として使用できるか否かについて、文献をもらいました
登記研究512号
7117
要旨 遺産分割協議書に添付されている相続人の印鑑証明書を、当該相続登記の申請人の住所証明書として援用の上「相続及び住所を証する書面」の原本還付は、することができない。
問 相続人が甲、乙の2名である場合、A不動産は甲が取得し、B不動産は乙が取得することとする遺産分割の協議が整い、それぞれ相続関係説明図を添付して2件連件にて相続による所有権移転の登記の申請をする場合、遺産分割協議書に添付されているA・Bの印鑑証明書をA・Bそれぞれの住所を称する書面として、援用し、「相続関係説明図」を提出して、「相続及び住所を証する書面」の原本還付の請求をすることができるものと考えますが、いかがでしょうか。
答え 遺産分割協議書に添付されている印鑑証明書を住所証明書として転用することはできないため、その原本還付もできないものと考えます。
だそうです。上記甲・乙とA・Bがごちゃごちゃになっていますが、原文のままです。
遺産分割協議書とそれに添付された印鑑証明書は不可分1体のものであって、いわゆる同意書などと同じ性質のものと考えて、同意書は住所を称する書面ではないので、住所を称する書面として転用することはできないということなんでしょうか。
平成17年3月に施行された新しい不動産登記法による登記手続きでは、遺産分割協議書と印鑑証明書を原本還付しますが、その手続きとの兼ね合いはどうなるのでしょうか。
あるいは、遺産分割協議書に添付した印鑑証明書とほかにもう1枚印鑑証明書を添付した場合、その印鑑証明書をもって住所を称する書面として使用することができるのでしょうか。
いずれにせよこの件は登記研究に載っている事例で、自分のもってる先例集などを調べてみても掲載されていな事例でした。ということで住民票を添付して1件落着と相成りました。
12/31/2006
12/25/2006
あれこれ混乱、百花繚乱です。
自慢じゃありませんが、このところ補正にひっかかるような登記はほとんどやっていませんでした。
とびきり腕が優秀な訳ではありません。そこそこです。
あんまりおかしな案件がやってこないというだけでした。
年末が近くなって、いろいろと面白い案件がでてきました。
役員改選を8年もやっていない会社とか、設立後一度も理事長の改選をしなかった医療法人とか、誰がどう読んでも、意味不明の公正証書遺言とか、妻の両親のところに養子に入ったつもりだったが単に妻を筆頭者とした戸籍に入っただけであった等とあれこれ入り組んだ話が出てくるようになりました。
その1、印鑑証明書の記載をもって、住所を証する書面とすることの可否
始まりはこれでした。相続登記をうときに、物件を取得する相続人の住所証明書をつけますが、住民票を取っていないときでも遺産分割協議書用に印鑑証明書をとってありますから、これを住所を証する書面として使うことがあります。
また、よくあるパターンで銀行ローンをつけて不動産を取得する場合、抵当権設定登記用に準備した印鑑証明書を、その前の所有権移転登記の買主の住所を証する書面として使用することもあります。
ところがこれにクレームがつきました。「こんな方法見たことない」。こちらは「そんなこと言われたことない」という按配でらちがあきません。
どうなるのでしょう。私の方でも調べてみると、印鑑証明書を住所証明書の代わりとして使用できないと記された文章が見当たらないのです。どういう結論が出るのか、法務局の方でもっている文章を送ってもらう予定でいます。
その2、設立から一度も理事長の改選をしなかった医療法人
10年目ぐらいに、理事長の改選を登記したようです。設立後は2年で任期満了退任とし、選任せぬまま8年間を過ごし、10年目に新規に理事長を就任したと登記されています。となると、その任期は初日の途中から始まりますので、任期計算をするにあたり初日不参入とされます。一般的に医療法人の理事の任期は2年間、任期満了後後任者が就任するまで任期は延長されますので、平成16年10月25日就任と登記されていた場合、初日不算入で計算すると、平成18年10月25日の満了をもって任期満了する、したがって10月26日重任となります。
ところがこれが問題を引き起こしました。今年の定時総会の開催日が平成18年10月24日であった関係で、26日重任だとすると予選の予選という問題を引き起こすわけです。しかも間の悪いことに、今回は理事に変動があり、定時総会前の理事と定時総会後の理事には変更があります。すると理事会の構成員が、現在在籍している理事以外の理事によって占められることになり、現在の理事でない人が理事会を開き理事長を決することになり、それはやはりおかしいとなります。
となると、定時社員総会は10月の25日に開催すべきで、そうであれば25日に任期満了する理事を25日の総会で選任する関係上予選にはならないというべきなのでしょうか?もしくは同日であれば、何時間か先に入れ替わる役員を決めることも予選等ならないと理解すればよいのか?
ちょっと疑問があります。
その3、株主総会議事録に出席監査役の氏名がなかったために監査役の就任承諾書を要求された事例
定時株主総会で監査役が辞任をし、新しい監査役を選任しました。議事録は商法時代の議事録をそのまま流用し、特に出席役員の氏名などは書き込んでいませんでした。選任議案の末尾に、「なお選任された○○氏は即時就任を承諾した。」とやって登記申請したところ、株主総会議事録に、出席監査役の氏名が記載されていない場合、いくら「なお選任された○○氏は即時就任を承諾した。」と書いても、就任を承諾した書面として議事録の記載を援用できないといわれました。出席しているか分からない人が「即時就任を承諾した」とやっても、矛盾しているということでしょうか。
なお監査役は、株主総会議事録に署名する義務はないので、名前さえ載っておれば印鑑を不用とのことでした。
とびきり腕が優秀な訳ではありません。そこそこです。
あんまりおかしな案件がやってこないというだけでした。
年末が近くなって、いろいろと面白い案件がでてきました。
役員改選を8年もやっていない会社とか、設立後一度も理事長の改選をしなかった医療法人とか、誰がどう読んでも、意味不明の公正証書遺言とか、妻の両親のところに養子に入ったつもりだったが単に妻を筆頭者とした戸籍に入っただけであった等とあれこれ入り組んだ話が出てくるようになりました。
その1、印鑑証明書の記載をもって、住所を証する書面とすることの可否
始まりはこれでした。相続登記をうときに、物件を取得する相続人の住所証明書をつけますが、住民票を取っていないときでも遺産分割協議書用に印鑑証明書をとってありますから、これを住所を証する書面として使うことがあります。
また、よくあるパターンで銀行ローンをつけて不動産を取得する場合、抵当権設定登記用に準備した印鑑証明書を、その前の所有権移転登記の買主の住所を証する書面として使用することもあります。
ところがこれにクレームがつきました。「こんな方法見たことない」。こちらは「そんなこと言われたことない」という按配でらちがあきません。
どうなるのでしょう。私の方でも調べてみると、印鑑証明書を住所証明書の代わりとして使用できないと記された文章が見当たらないのです。どういう結論が出るのか、法務局の方でもっている文章を送ってもらう予定でいます。
その2、設立から一度も理事長の改選をしなかった医療法人
10年目ぐらいに、理事長の改選を登記したようです。設立後は2年で任期満了退任とし、選任せぬまま8年間を過ごし、10年目に新規に理事長を就任したと登記されています。となると、その任期は初日の途中から始まりますので、任期計算をするにあたり初日不参入とされます。一般的に医療法人の理事の任期は2年間、任期満了後後任者が就任するまで任期は延長されますので、平成16年10月25日就任と登記されていた場合、初日不算入で計算すると、平成18年10月25日の満了をもって任期満了する、したがって10月26日重任となります。
ところがこれが問題を引き起こしました。今年の定時総会の開催日が平成18年10月24日であった関係で、26日重任だとすると予選の予選という問題を引き起こすわけです。しかも間の悪いことに、今回は理事に変動があり、定時総会前の理事と定時総会後の理事には変更があります。すると理事会の構成員が、現在在籍している理事以外の理事によって占められることになり、現在の理事でない人が理事会を開き理事長を決することになり、それはやはりおかしいとなります。
となると、定時社員総会は10月の25日に開催すべきで、そうであれば25日に任期満了する理事を25日の総会で選任する関係上予選にはならないというべきなのでしょうか?もしくは同日であれば、何時間か先に入れ替わる役員を決めることも予選等ならないと理解すればよいのか?
ちょっと疑問があります。
その3、株主総会議事録に出席監査役の氏名がなかったために監査役の就任承諾書を要求された事例
定時株主総会で監査役が辞任をし、新しい監査役を選任しました。議事録は商法時代の議事録をそのまま流用し、特に出席役員の氏名などは書き込んでいませんでした。選任議案の末尾に、「なお選任された○○氏は即時就任を承諾した。」とやって登記申請したところ、株主総会議事録に、出席監査役の氏名が記載されていない場合、いくら「なお選任された○○氏は即時就任を承諾した。」と書いても、就任を承諾した書面として議事録の記載を援用できないといわれました。出席しているか分からない人が「即時就任を承諾した」とやっても、矛盾しているということでしょうか。
なお監査役は、株主総会議事録に署名する義務はないので、名前さえ載っておれば印鑑を不用とのことでした。
12/19/2006
真正な登記名義の回復登記時の登記識別情報通知
登記識別情報通知は何通発行されるかについて改めて考えてみたいと思います。
何を今さらという声もありそうですが、ちょっと悩む事案がありましたので記録しておきます。
本来所有者は、甲さんであるが誤ってAさんに登記をしてしまった。その後甲さんは死亡した。
甲さんの相続人は2人いました。
今回、所有者をAさんと登記された不動産について、甲さんに、真正な登記名義の回復を原因とする所有権移転登記を行うことになりました。この場合権利者甲さんの地位を相続人が承継して権利者の相続人として登記を実行することになりますが、この場合、登記識別情報通知は一体何通発行されるのでしょうか。
もし1通のみ発行されるのであれば、権利者側の提出する委任状は1通で良いはずであるし、もし2通発行されるのであれば権利者側の提出する委任状は2通必要だということになります。
登記を申請して登記識別情報通知を受け取るときに、権利者からの委任状がない、もしくは登記申請時に提出した委任状にそのこと(登記識別情報通知を受け取る件)が記入がなされていない場合、登記識別情報通知は受け取れません。
この場合、もしその不動産が将来売却などにかかって、所有権移転登記をしなければならなくなった場合、受け取れなかった登記識別情報通知については、それがないものとして処理せざるを得ません。そしてその場合の責任の所在はどこにあるのかという問題になると、その時の登記の手続きをした司法書士が委任状を一部しか持ってこなかったために、一部の人にしか登記識別情報通知が為されないとした場合、司法書士に責任があるという論調が出てくるでしょう。
結果的に真正な登記名義回復の事例で、登記識別情報通知は1枚、完了証も1枚でした。
これなら委任状は1名分だけ用意すれば良かったことになります。
以上真正な登記名義の回復登記を、真実の所有者の相続人から申請する場合の登記識別情報通知の発行部数について書きました。
何を今さらという声もありそうですが、ちょっと悩む事案がありましたので記録しておきます。
本来所有者は、甲さんであるが誤ってAさんに登記をしてしまった。その後甲さんは死亡した。
甲さんの相続人は2人いました。
今回、所有者をAさんと登記された不動産について、甲さんに、真正な登記名義の回復を原因とする所有権移転登記を行うことになりました。この場合権利者甲さんの地位を相続人が承継して権利者の相続人として登記を実行することになりますが、この場合、登記識別情報通知は一体何通発行されるのでしょうか。
もし1通のみ発行されるのであれば、権利者側の提出する委任状は1通で良いはずであるし、もし2通発行されるのであれば権利者側の提出する委任状は2通必要だということになります。
登記を申請して登記識別情報通知を受け取るときに、権利者からの委任状がない、もしくは登記申請時に提出した委任状にそのこと(登記識別情報通知を受け取る件)が記入がなされていない場合、登記識別情報通知は受け取れません。
この場合、もしその不動産が将来売却などにかかって、所有権移転登記をしなければならなくなった場合、受け取れなかった登記識別情報通知については、それがないものとして処理せざるを得ません。そしてその場合の責任の所在はどこにあるのかという問題になると、その時の登記の手続きをした司法書士が委任状を一部しか持ってこなかったために、一部の人にしか登記識別情報通知が為されないとした場合、司法書士に責任があるという論調が出てくるでしょう。
結果的に真正な登記名義回復の事例で、登記識別情報通知は1枚、完了証も1枚でした。
これなら委任状は1名分だけ用意すれば良かったことになります。
以上真正な登記名義の回復登記を、真実の所有者の相続人から申請する場合の登記識別情報通知の発行部数について書きました。
12/15/2006
懐かしの 三田通り
私のHPの中で、事務所の近所の風景写真を、Javaアプレットを使ってスライドショー形式で表示しているものがありますが、その中に、三田通りがでてきます。
地元では三田通りと呼んでいますが、いろいろな呼ばれ方をしています。
その1は三田通り
その2は桜田通り
その3は国道1号線
三田通りは、三田2丁目の交差点から赤羽橋あたりに至る距離としては1キロもない短い区間をそのように呼んでいると思われます。したがって大変ローカルな呼び方で、三田界隈でしか通用しない言葉であるかもしれません。
三田通りは、20年くらい前に比べると大幅に広がりました。以前は片側2車線の道路で中央分離帯もなく、道の歩道のスペースが狭く、また歩道には銀杏の木が植えられており、秋はそれは見事な景色でした。
慶応大学のOBの方などがこの三田通りを見るとかなり驚かれます。道路の拡幅工事の結果はOBたちに相当インパクトが強いようです。
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地元では三田通りと呼んでいますが、いろいろな呼ばれ方をしています。
その1は三田通り
その2は桜田通り
その3は国道1号線
三田通りは、三田2丁目の交差点から赤羽橋あたりに至る距離としては1キロもない短い区間をそのように呼んでいると思われます。したがって大変ローカルな呼び方で、三田界隈でしか通用しない言葉であるかもしれません。
三田通りは、20年くらい前に比べると大幅に広がりました。以前は片側2車線の道路で中央分離帯もなく、道の歩道のスペースが狭く、また歩道には銀杏の木が植えられており、秋はそれは見事な景色でした。
慶応大学のOBの方などがこの三田通りを見るとかなり驚かれます。道路の拡幅工事の結果はOBたちに相当インパクトが強いようです。
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